移築のすすめ
■移築とは
移築とは、建物を別の場所に移設することを言います。一度解体してから運び、復元させる方法と、そのままの状態で移動させる方法があります。(→移築の方法)
最近では、古民家を再利用する移築がブームとなっているせいか、移築と言うと、古民家や歴史的な建造物を移動して保存することかと思われがちですが、移築の活用方法は古民家に限ったことではありません。以下のように、現在お住いの愛着ある建物をわざわざ取り壊すのをためらうようなケースにも、移築の方法が一般的に用いられています。
- 土地区画整理等で建物を移動する必要があるとき
- 建物の向きを変えて陽当たりをよくしたいとき
- 敷地を有効に利用したいとき
- 上に増築せず建物の階数を増やしたいとき
■移築のメリット
移転しても住み慣れた家に再び住まうことができるのが、移築の大きな利点の一つです。曳家工法の場合には、住み慣れた家からの引越しの必要もありません。家財もそのままで、移動の日も通常の生活を家で送ることができます。
その他にも移築には以下のようなメリットがあります。
- 費用効果:曳家や吊り下げ工法の場合、新築するときの約2分の1程度の費用で移築が可能です。 (移動距離や建物の形状、状態によっては壁や屋根などを新設することもあり、その場合の費用は上記を上回る場合があります)
- 環境への配慮:資源を有効活用でき、多くの廃材を出さずにすみますので、LCCO2の削減にもつながります。
- 建物の延命:移築する場合には、どの工法を用いましても、建物の基礎の補強工事や新設など、基礎に手を入れ、その上に移動します。基礎が新しくなった分だけ、建物の延命につながります。同時に耐震工事などを行えば、さらに耐久性は高まります。トイレや風呂場、台所等の老朽化の進みやすい水回りも新しくなります。 また、解体移築の場合には、朽ちたり破損した部分は同質の素材で補修します。
- 土地の有効活用:限られた敷地の中で建物を移動することによって、駐車場をつくる等、スペースを有効に活用することができます。
■移築の方法
一度解体してから運び、復元させる方法と(解体移築)、そのままの状態で移動させる方法(曳家工法・吊り下げ工法)があります。
- 解体移築:解体してから目的の場所に運び、復元させる方法です。朽ちたり破損した部分は同質の素材で補修します。(事例写真挿入 岡崎邸 移築前DSCF0022およびDSCF0085移築後10食事処およびP1000122) 移築後の写真のキャプション 飛騨川温泉 しみずの湯「しみず庵」
- 曳家工法:建物を基礎から切り離し、コロにより建物そのものには影響させないで目的の場所に移築する方法です。 (事例写真挿入 飛騨高山テディベアエコビレッジ 移築前tbm3およびtbm4移築後1正面および10カフェ)
- 吊り下げ工法:建物を基礎から切り離し、建物の構造部分をクレーンなどで吊り下げて目的の場所に運び、移築する方法です。床・壁・天井・屋根などは移築後に新設することを原則とします。 (事例写真挿入 高山市O邸 ★P.1中段の移築前の門の写真 ★P.1下段の門移築状況の写真 ★P.2中段の移築前補強工事の写真 ★P.2下段の移築前補強工事の写真 ★P.3中段の移築工事中の写真 ★P.3下段右の移築工事中の写真 ★P.7下段の移築完了の写真 ★P.8上段の完成引き渡しの写真)

