新しい試み
新しい試み
町家への取り組み
環境への取り組み
循環型社会の建築を目指して(1)
循環型社会の建築を目指して(2)
循環型社会の建築を目指して(3)
実績「高山市立北小学校」
実績「高山市合併記念公園」
素材への取り組み
自然素材住宅への取り組み
循環型社会の建築を目指して(1) 建築と自然環境との共生
建築と自然環境との調和
宇宙から見た地球は、蒼く輝き、漆黒の宇宙空間のなかで一際美しく輝く姿は感動的ですらあると言われています。地球は、生命の宝庫である豊かな水に被われた水の惑星でありますが、地球自体も神秘的とも言える見事な秩序のもとで、他の天体と調和を保ちながら、絶えず新陳代謝を繰り返す一つの生命体のようでもあります。古代の人々はこの地球の秩序に逆らわず、自然と一体化して生活していました。季節にも環境にも逆らわず、人も建物もいずれは土に還り、母なる地球と再び同化していくことが当たり前だったのです。

近代化とはこの地球の自然の秩序に逆らい、自然環境を破壊していく過程だったのかもしれません。日本では江戸時代までは、循環型社会を営んでおり、町家に代表されるように、市街地の生活ですら街も建物も循環型の機能を備えていました。しかし、明治に入って近代化が急速に進むなかで自然との均衡は崩れはじめ、今日の止まるところを知らない環境破壊をもたらすまでに至りました。

現代では、建築そのものが環境を破壊する要因となる事さえ多々ある状況です。石油化学建材で建てられた建物は、化石燃料を大量消費する構造であり、短期間で壊されるのを前提にしています。建物が自然や環境を無視して唐突に存在する様は、あたかも人類が利己的な都合のみで自然を制圧しようとする傲慢さを現しているかのようです。

私たちは、もう一度自然への敬虔な思いをもって、建築を見直していく時期に来ています。現代建築が自然環境と調和していく術を探るために、まずはできることから取り組んでいくのも一案ではないでしょうか。
 
・高さへの配慮
ランドマークのように建築のデザインを重視することも時には必要でしょう。しかし、周囲の自然環境をまったく考慮せず、自然の中に建物だけが突出して主張するような従来の建築観からそろそろ脱却したいものです。元来ある周囲の自然資源を建築的要素や背景に取り込み、建物の高さにしても、周囲の木立より決して高くなることはなく、自然環境に調和させることを優先した結果、新たな景観美を創出している、そんな建築を理想とするべきではないでしょうか。  
加子母研修交流施設 ふれいあいのやかたかしも
 
・生態系への配慮
自然は恒常性を維持するシステムを自らに備えています。このシステムを機能させるためにも生態系への配慮は重要です。人の都合による安易な植栽は、生態系の有機的秩序を破壊するだけであり、それも環境破壊の一つの要因なのです。
 

奥飛騨温泉郷・平湯温泉『もずも』

奥飛騨の原生林の自然環境をできるだけ破壊しないような配慮のもとに、建物とランドスケープを設計しています。ランドスケープは稲田純一氏担当。
 
池田保育園

自然の持つ恒常性維持システムをランドスケープで取り入れ、園全体をひとつの生態系システムとして機能させています。ランドスケープは稲田純一氏担当。
 
・建築素材への配慮 -ケミレス&エコ-
石油化学建材の弊害は語るまでもないことですが、不必要な化学物質を多量に使用したことで、直接人体に実害が出たのがシックハウス症候群です。この対策のためにケミレス(化学物質不使用)の動きが始まっています。これからの建築素材の選択は、エコロジーであるだけでなく、ケミレス&エコロジーであることが求められるでしょう。  
池田保育園 玄関ホール

内装材は天然素材(床、腰壁、天井には天然のムクの板材、壁は珪藻土仕上げ、塗料は天然系塗料)を使用。
 
・サステナブルな取り組み
新しく建築するより改修したほうが(※)LCCO2削減に貢献できます。改修時のCO2発生量は新築時の5分の1と言われています。また、町家や古民家の改修など、文化的遺産の長寿命化に取り組むことは、それらの建築から学ぶことでもあるのです。なぜなら、町家や古民家においては、サステナブルであることや、ケミレスでエコロジーであることなどは当たり前のことだったからです。
 

富士屋 花筏

高山市にある町家造りの古民家を、甘味処を併設した和菓子店に改築しながらも、築100年の町家の風情を残しました。
 
飛騨高山テディベアエコビレッジ

築130年の合掌造りを改築したテディベアミュージアム
 
地球温暖化対策のための建築
自然界は有機的につながっています。温暖化が進行し、南極やグリーンランドの氷が溶けて、6m海水面が上昇するだけで、世界の都市の多くが水没してしまいます。「このまま化石燃料を大量に消費し、CO2を大量に発生する生活を続けていて、私たちはあと何年地球に住み続けることができるのだろうか?」という逼迫した温暖化への問いは、「このままの建築を続けていて、私たちはあと何年地球に住み続けることができるのだろうか?」という問いとイコールのように聞こえます。建築は建築だけで存在しているわけではなく、人々の営みの集約であるとも言えるからです。

温暖化対策のためには、建物の長寿命化、石油化学建材の不使用を目指すほかに、化石燃料を大量消費する高気密な建物でなく、光・風・熱などの自然の資源を有効に活用できる構造を持たせることも大切です。また、屋上緑化やインドアプランツなど、植物の力を取り入れることも有効です。特に建物の周囲の緑化は、気温の上昇やCO2の発生を防ぐだけでなく、高層建築のビル風を防いだり、植栽によっては地盤の補強にもなるなど、様々な効果が期待できます。自然環境との共生を目指すこれからの建築において、的確なランドスケープの活用は益々重要になってくると思われます。
 
(※)LCCO2:建設・運用・廃棄などライフサイクルを通じて排出されるCO2の総量。
 
循環型社会の建築を目指して(2)
 
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西建築設計事務所では、人と環境にやさしい「ケミレス&エコ」を
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環境への取り組み