新しい試み
新しい試み
町家への取り組み
環境への取り組み
素材への取り組み
人と環境にやさしい建築素材へのこだわり(1)
人と環境にやさしい建築素材へのこだわり(2)
人と環境にやさしい建築素材へのこだわり(3)
実績「飛騨岐阜新聞会館」
自然素材住宅への取り組み
人と環境にやさしい建築素材へのこだわり(1)石油化学建材に頼らない素材選び
新建材の環境と人体への影響
建築の世界に工業製品同様の効率重視の生産合理性が入り込むようになってから、石油化学建材が多用されるようになり、数々の弊害をもたらしました。屋根葺き材として重用された石綿スレートのアスベストの問題は代表的なものです。また、フロン類を用いた発泡プラスチック系の断熱材は、今でも多くのマンションで使われています。フロン類は二酸化炭素の100倍から数万倍の温室効果があると言われ、一日も早い法規制が求められています。
 
・断熱材の問題
建築工期の無謀な短縮化と大量生産のために出てきた新建材には、重化学工業の副産物であるものも多くあります。石膏ボードやグラスウールなどの断熱材もその一つです。これらは複合材料であるため、廃棄処分やリサイクルに問題があり、サステナブルな建材とは言えません。さらに問題なのは、石膏に鉛やヒ素が検出された例があることです。にもかかわらず、最も一般的な断熱材として使用されているのが実情です。
 
・接着剤の問題
合板や現場用に使われる接着剤もいろいろな問題を引き起こしました。接着剤には揮発性の化学物質が含まれるため、室内の空気が汚染され、シックハウス症候群という人体への実害をもたらしました。また、現場用の接着剤の多用は、昔ながらの継手や仕口といった接合の大工技術を奪っていきました。そして、これもまた廃棄処分やリサイクルの課題を残しました。接着剤で接合された建材は解体できず、再利用ができないのです。こうして現代建築は産業廃棄物を多量に生み出しました。
 
・防腐剤・防蟻剤の問題
人体への影響ということでは、木材に使われるCCAという防腐剤の問題があります。CCAには人体に有害なヒ素やクロムが含まれています。もし、この防腐剤で処理された木材がダンボール等に再生利用されたとしたら、有害物質の影響が広範囲に拡大してしまうのです。また、木造住宅の場合、防蟻剤を土台や柱に塗布するのが一般的になっていますが、この防蟻剤にはピレスロイド系の農薬が使用されています。
 
・新建材による高気密・高断熱がもたらした問題 -結露-
石油化学建材による人体への影響は、化学物質が室内に充満するということだけではありません。内装材に使われるビニールクロスや合板、ウレタン塗装やUV塗装などは吸放湿性がありません。行き場のなくなった湿気が結露し、そこにカビが生えます。そのカビをダニが食べるのでダニが増殖し、アレルギー性の喘息や鼻炎、アトピー性皮膚炎の原因となります。ビニールクロスの表面はなんともなくても、剥がすと下地にカビがびっしりということがよくあります。調湿性能のない新建材による高気密・高断熱で、室内は冬でも室温が下がらず、一年中ダニの住みやすい環境になってしまっているのです。
 
建築素材選択の基準 -ケミレス&エコ-

こうした問題を真摯に受けとめれば、必然的に建築素材の選択に厳しい基準を設けざるを得なくなるはずです。エコロジー性ばかりでなく、人体への安全性も考慮すべきなのは自明のことでしょう。

エコロジー性の視点からは以下の基準が挙げられます。

  1. 資源が枯渇することのない、再生可能なサステナブルな素材であること。
  2. 製造に使用されるエネルギーが過大でないこと。
  3. 解体後にリサイクルやリユース可能であること。
  4. 廃棄しても土に還る素材であること。
  5. 長寿命化が可能な素材であること。

人体への安全性の観点からは以下のようになるでしょう。

  1. 安心な素材。トレーサビリティが明確で、素材の顔が見えること。
  2. 安全な素材。製造方法などに危険性がないこと。
  3. 健康に配慮した素材。人体に有害な物質や化学物質不使用(ケミレス)であること。調湿性能の優れた素材であること。
 

加子母研修交流施設

加子母産の木材を100%使用した在来工法の木造建築。
 
飛騨高山テディベアエコビレッジ
 ミュージアム正面中央の壁
古い土蔵をこわした際に出た土を再利用して日干しレンガをつくり、それを一つ一つ貼りつけた壁。
 
建築素材に関して、一つの建築設計事務所でできることには限界があります。現実には、市場性や法規制、コストの問題等の数々のハードルが存在します。しかし、微力ではあってもこれらの問題に自覚的に取り組むことに意義があると考えます。私たちがこれらの問題に取り組むのに決して早過ぎることはないと、今日の地球環境は訴えているのではないでしょうか。
 
  人と環境にやさしい建築素材へのこだわり(2)
ケミレス&エコを目指して
 →
 
↑top
 
 
西建築設計事務所では、人と環境にやさしい「ケミレス&エコ」を
目指した自然素材の住宅の設計に関するご相談を承っております。
ご相談、お問い合せはこちらから。
 
素材への取り組み