最新のエンジニアリングと建築理念が環境の世紀に相応しい都市を創造
都市生活の概念を変える自然共生スタイルと広大なランドスケープ
経一路プロジェクトの対象となる計画地は、山東省済南市の中心市街地です。済南市中心市街を通る経一路という主要幹線道路を南北にはさむ、延べ671,825㎡にわたる地域です。既存の駅周辺商業地区と大明湖をつなぐエリアにあたり、老朽化・密集化している住宅地を時代の要求に応えるべく新しい都市基盤に変えることが急がれているところでもあります。
済南市は、北は黄河が流れ、南は泰山山地がそびえる2600年の歴史を持つ古都です。市内には100以上の泉があり山紫水明の地として知られ、泉水でできた大明湖やホウ突泉などは多くの観光客を集めています。
済南市のこのような歴史・風土を尊重しつつ新たな時代表現を目指すということが、今回の再開発の留意点となるでしょう。併せて、環境の世紀に相応しい思想・技術を取り入れ、都市開発の新しいプロトタイプになるような積極的な取り組みを行い、新時代の都市創造を目指しています。

第一期の開発エリアは、計画地の東南の市街地商業地区に位置します。オフィスビル、ショッピングセンター、住居棟を含む延べ58,000㎡の再開発計画です。商業地区の単なる近代化にとどまらず、都市の利便性に加えて、同時に自然共生を実現できるような新しいコンセプトの再開発を目指しています。
エコロジーへの取り組みとしては、ファサードエンジニアリング(※1)による太陽エネルギーの獲得・制御・抑制、雨水の利用や屋上緑化による省エネ対策がなされます。また、開発エリアの中には、広大で多彩なランドスケープが設計されます。ランドスケープのなかに、この街の象徴とも言える泉を創出することで、地域や自然環境との調和をもたらします。建物は風の道を作るよう配置され、建築とランドスケープ、風土との一体感を追求した、自然共生スタイルの新しい都市生活を提案しています。
※1 ファサードエンジニアリング
太陽エネルギーの獲得・制御・抑制など、外部と内部の環境調節機能を外部と内部の境界となるファサードに持たせている技術。

オフィスビルには最先端のファサードエンジニアリングを採用し、自然換気、自然光の利用と制御による省エネ対策が施されます。外気や自然光を制御するためにファサード(※2)に取り付けられるルーバーは、無機質で閉ざされた空間になりがちなオフィスを開放するとともに、ビルの外観に豊かな表情をもたらすアクセントにもなり、街のランドマークとなるでしょう。
※2 ファサード
建物の外部環境と内部環境をつなぐ壁やガラスや屋根などの境界。

[環境配慮型ファサードシステム]
オフィス内の空調から冷暖房負荷を軽減するために、ファサードのルーバー窓やダブルスキン(※3)を使用して、外気を採り入れたり、太陽熱を集熱・排気することで、空調設備の依存度を低減させています。
※3 ダブルスキン
建物の外部環境と内部環境をつなぐ壁やガラスや屋根などの境界であるファサードが二重になっている構造。ダブルスキンファサードとも言われ、アウタースキンとインナースキン、これらで形成された中間空気層で構成される。
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| 東のルーバー窓から外気を採り入れ、西側のダブルスキン内に換気する。 |
ダブルスキンで西日の太陽熱を集熱し、排気する。 |
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経一路の道路に面した建物の地上3階部分までがショッピングセンターです。
和の手法を取り入れたショッピングセンターのファサードデザインは、ランドスケープとの連続性を生み出し、建物のなかに居ながら外の自然を享受できる空間を構築します。
交通量のある経一路の幹線道路とショッピングセンターの間には、幅広の遊歩道(グラン・アベニュー)が設置されます。街路樹が美しく植栽された遊歩道は今回計画地全体を貫き、商業施設と道路との緩衝材となるだけでなく、ウインドウショッピングに最適の気持ちの良い木陰と憩いの場を提供し、街並の景観作りにも貢献します。


経一路の道路に面した住居棟は、各階同様の画一的な住居設計とせず、メゾネット形式も取り入れることで、高層建築の無機質な画一性を軽減し、マンションの外観にも新しい表情をもたらします。また、高層階のマンションの間には低層階のマンションを配置し、空間に動きを与えるとともに、風の道を作り出しています。
※ 下図で緑の丸で囲まれた部分のように1F,2Fで一つの住居になっているのがメゾネット形式です。


ショッピングセンターなどの経一路沿いのビルを抜けると、都市生活の概念を変えるほど広大で多彩なランドスケープが配置されたレジデンシャルエリアが展開されます。緑のなかの居住空間として、近代都市生活の利便性と自然共生を同時に享受できる新しい都市生活を提案しています。美しいランドスケープは都会的ストレスを一掃し、生活に潤いを与え、都市と地域住民の共有財産となります。
※ 広大で多彩なランドスケープ

| 【建築主:山東電力】 |
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| 第一期開発計画延べ面積 |
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| ■住宅 |
102,573㎡ |
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| ■商業施設 |
23,599㎡ |
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| ■オフィス |
20,079㎡ |
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