地形を活かした自然な景観づくり飛騨川温泉 しみずの湯

  • 【アプローチ】造成を最低限に留め、スロープを生かしたアプローチです。古来より、「仙境」と伝えられる四美の地の自然環境を壊さず、建物だけが突出して主張するのではなく、元来ある周囲の自然資源を建築的要素や背景に取り込み、新たな景観美を創出しました。
  • 【玄関ホール】開放感のある吹き抜けのホールでは、存在感のある桧の丸太がアクセントになっており、天井を支える樹状木構造を採用しました。合成塗料の使用を極力避け、手すりには漆塗りが施されています。
  • 【浴室】壁・天井すべてにヒノキを用い、拭き漆仕上げとしています。湿潤状態で塗膜を形成する漆は浴室に最適で、市販の塗料に比べ耐久性にも優れ、漆特有の美しさがあります。架構は、木質構造設計の専門家である稲山正弘氏と共同で新しい木構造を実現しました。
  • 【古民家を移築した「しみず庵」】売店兼食事所の「しみず庵」は、この地方の古くからの住宅形式である“益田造り”の古民家を移築再現しました。
  • 鳥瞰図

飛騨川温泉しみずの湯では、棚田地形の高低差をそのままに、造成を最低限にとどめ自然の地形を活かして自然と呼応することで、命の再生を喚起させる21世紀の桃源郷を具現化しました。
ぬくもりのある施設づくりを主眼におき、室内からは周辺の木々が眺められ、五感すべてが感応し、解き放たれるスペースを実現しています。内湯・薬草風呂は、壁・天井すべてにヒノキを用い、拭き漆仕上げとし、木の香もふんだんで、心地よい空間。木質構造設計の専門家である稲山正弘氏と共同で新しい木構造を採用しました。

建設主 旧 萩原町
延べ面積 1918m2
構造・規模 鉄筋コンクリート造一部木造
竣工 平成15年3月
撮影 XIU企画、西建築設計事務所

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